研修プログラム
麻酔科学講座後期研修(レジデント)プログラム
◆ 教育理念
東京慈恵会医科大学麻酔科では、プロ意識を持った麻酔専門医を育成することを目標にした3年間の後期研修教育プログラムを、前期臨床研修(2年)を終了した方を対象に用意しています。
麻酔科医のプロ意識とは、
1.医者としてのモラルを保つ
2.麻酔専門医にふさわしい麻酔の技量と知識を持つ
3.チーム医療の一員としての自覚を持ち、チーム医療を実践する
4.患者の心情に理解を示し、患者の利益を最大限考慮した医療を行えることと当科では考えています。
したがって、「患者の周術期医療にチームの一員として積極的に参加し、患者や外科医へのサービスを向上させる」という意識を持ち、自分の仕事にプライドや尊厳を感じることのできる麻酔専門医を育成することが、専門医研修の最大の目標です。
そのために、麻酔科の後期研修期間を3年と定め、その間は、本院と分院をローテーションしながら研修を積むようにし、外部の関連病院への出向は原則行わないようにしています。
教育を受ける間、研修医は、仕事はきついかもしれませんが、その代わりに良い教育を受ける権利を有しています。
その要望に答えるべく、当科では、日常業務のなかでの教育のほかに、内外の講師を招いての講義、合併症検討会、リスクマネジメントを定期的に開催しています。また、学外でのワークショップへの参加するさいにはその費用を負担しています。
◆ 到達目標
日本麻酔科学会は、最近、認定制度を一新し、麻酔科認定医、麻酔科専門医、麻酔科指導医という3段階の資格を設定しました。
詳しい資格認定については、日本麻酔学会の規則を参照するとして、この資格をもとに、東京慈恵会医科大学麻酔科では、以下の目標を資格ごとにおおまかに設定しています。
1.麻酔科認定医
ASA PSIまたはIIの患者の全身麻酔、ならびに硬膜外麻酔、脊髄くも膜下麻酔を1人で管理できる。
2.麻酔科専門医
すべての患者の術前評価ができる。患者の重症度に応じて全身麻酔を施行できる。術後管理の要点を述べることが出来る。肺動脈カテーテル、分離肺換気、ファイバー挿管、ACLSを1人で管理できる。
3.麻酔科指導医
術前評価についてコンサルタントのレベルで助言できる。自分の専門分野については、専門知識や高度の技量を提供できる。経食道エコー、さまざまな末梢神経ブロック、さまざまな挿管技術を1人で行え、かつ他人に教えることができる。
◆ ローテーション
後期研修(レジデント)1年目は、本院の手術室で麻酔担当医として研修します(12ヶ月)。
残りの2年間で、原則として本院ICU(3ヶ月)、ペインクリニック(2ヶ月)、本院手術室(7ヶ月)、柏病院(6ヶ月)、青戸病院か第三病院のどちらか(6ヶ月)をローテーションします。各部署での研修内容は以下のようになっています。
【本院手術室】
本院で行われる多種多様な手術症例をもとに、麻酔認定医の取得とその次のステップである麻酔専門医取得の準備となる研修を行います。
1年目後半より心臓麻酔研修を開始し、より高度な麻酔法・麻酔技術を習得します。認定医取得後は、上級医の待機・監督のもと、責任日当直を行い、独立して働くこともあります。さらに、重症患者の術前コンサルテーション業務にも携わりコーディネーターとしての能力を獲得できるようにします。
【本院ICU】
ICUの診療は、重症患者の急性期治療の根幹をなします。重症患者の術後管理を知ることは麻酔科医にとっては非常に重要です。
ICUローテーション中のレジデントは、ICUに入室するすべての患者を、ICUの指導医ならびに主治医とともに担当します。朝のプレゼンテーション、カルテ記載、指示書き、処置、サインアップ回診などを毎日こなすことで、ICUのルーチンを理解します。
また、主治医をはじめ各科の医師との密なコミュニケーションが要求されます。週に1-2回当直がありますが、原則、翌日は軽いルーチンが終われば日常業務から開放します。
ICU紹介ページへ
【本院ペインクリニック】
痛みの治療に最も重要なことは、正確な診断と、診断に基づいた適切な治療方針を策定することです。レジデント研修中における2ヶ月のローテーションでは、慢性疼痛の診断・治療に必要な以下の知識・技術の習得を目的とします。
1.よく診る病態の診断法・治療方針の理解
(神経障害性疼痛、筋筋膜性疼痛、頭痛など)
2.良く用いる治療法の習得
(基礎的な運動療法、基礎的な鎮痛薬・鎮痛補助薬、基礎的な心理療法)
3.良く用いる神経ブロック療法の習得
(星状神経節ブロック、浅頚神経叢ブロック、仙骨硬膜外ブロックなど)
【青戸病院】
半年間のローテーションで、日本麻酔科学会の教育ガイドラインに基づき、麻酔科専門医・に必要な基本手技、知識を身につける事はもちろん、積極的に臨床研究に参加し、学会発表を行い、論文執筆してもらうことを予定しています。
【第三病院】
第三病院は市中の中規模病院に相当します。年間麻酔症例数は2000件程度です。
ここでのローテーションの間、レジデントは自分で麻酔を担当するほか、初期研修医を指導しながら麻酔を担当することも行います。
【柏病院】
柏病院は柏市の救急指定病院であり、救急患者の手術が多いのが一番の特徴です。
本院ではほとんど経験することもない外傷の症例なども多く、レジデントも相当忙しく働くことになります。半年間のローテーションの間は、かなり独立して麻酔業務をこなすことを要求されます。
◆ カンファレンス
月曜日から金曜日までほぼ毎日、朝7:40から8:10までいろいろなカンファレンスがあります。
「症例検討会」
興味深い症例、合併症が起きた症例などをとりあげ、症例を提示しながら、いろいろな問題点を全員で検討します。レジデントが発表し、指導医が解説を加えます。
「抄読会」
スタッフとレジデントが組みになって論文をそれぞれ1篇ずつ選び、批判的吟味を試みます。
「ミラー輪読会」
ミラーの教科書を1章ずつ読み、担当者がまとめて講義を行ないます。
「外部講師による講演」
外部講師(外国人も含む)による早朝講義が不定期に開催されます。軽食、コーヒーつき。
外国講師講義一覧PDFファイル (2010年7月現在まで)
「レジデント会議」
月に1回、レジデント全員と教授がミーディングを行い、いろいろなことを話し合います。
「麻酔セミナー」
諏訪邦夫先生による麻酔セミナーは第4火曜日に行なわれます。
諏訪先生講義一覧PDFファイル (2010年7月現在まで)
「土曜日勉強会」
内外の講師が1時間から2時間かけてひとつのテーマについて講義します。ワークショップや口答試験模擬演習を行なうこともあります。
土曜日勉強会PDFファイル (2010年7月現在まで)
※PDF書類をご覧いただくには、Adobe Readerが必要です。
プラグインは以下のURLからダウンロードできます。
http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html
◆ 専門医取得後の進路
レジデント研修が終了すると、麻酔専門医試験を受験できる資格が取れます。その後の進路は、基本的に本人に任されますが、当科としては、各人が自分の興味に従ってサブスペシャリティ研修を積み、麻酔科医として上のレベルを目指して欲しいと思います。
進路の選択としては、大学院(臨床系、基礎系)進学、国内留学、海外留学、関連病院への出向などがあります。また、ジュニアスタッフとして大学で臨床を続けながら、臨床研究や基礎研究で学位取得を目指すことも可能です。
そのほかにも、ICUやペインクリニックの専門医取得を目標にした上級研修も可能です。
◆ レジデントから一言
<慈恵医大レジデント2年,3年より一言>
若いスタッフが多く、毎日、手術室は活気にあふれています。現在レジデント3年目で重症症例を担当することが多いですが厳しくも丁寧な指導のおかげで充実した毎日を送っています。(3年 齋藤)
現在育児休暇中ですが、5月より復帰の予定です。上園先生をはじめ周囲のスタッフの理解と協力のおかげで育児と仕事を両立させることができます。(3年 齋藤)
標榜医の許可が届きたてのペーペー麻酔医です。日々、上級医に助けられ叱られながら、患者さん・外科医のためにがんばっています。(3年 藤井)
厳しいながらも非常にためになる指導をいただいています。その割に、考えた上での自由度も高く、のびのびとした麻酔ができます。麻酔科にしてよかったと思っています。(3年 井上)
慈恵医大麻酔科は現在多くの若い人材がいます。また、手術症例も一般的な症例から複雑もしくは特殊な症例にあふれています。ぜひ一度見学にいらして下さい。(3年 佐島)
当院では大人から子供まで多くの症例を経験できます。また多くの仲間と刺激しあって頑張っています。麻酔科希望の先生たちをお待ちしています。(3年 八反丸)
医局員による勉強会に加えて外部からも多くの講師の先生方を迎えており、臨床以外でも多くの勉強の機会を提供してもらっています。国内外への留学に関しても積極的に後押ししてくれる医局です。(3年 佐藤)
慈恵医大麻酔科ではやる気があるだけでなく、体力と根性のある若者を求めています。自信のある方はぜひ一緒に働きましょう。(3年 安井)
慈恵医大麻酔科のいいところははとても雰囲気がよくアットホームなところです。他大学から来られる先生が多いのもこのあたりではないのかと思います。一度見学に来てその雰囲気を確かめていただければ・・・いつでもお待ちしております!(2年 松野)
慈恵医大とは全く縁もゆかりもない所から来ましたが、同期も多く活気溢れる医局で毎日楽しく勉強・仕事させてもらっています。(2年 笹倉)
高知から東京に来て一年が経ちました。縁もゆかりもあまりなかった私ですが、毎日楽しく時々忙しく(?)働いています。(2年 中沢)
慈恵の麻酔科は遊ぶ時は思いっきり遊んで、仕事の時はものすごくまじめに麻酔してます。ぜひ一度遊びに来てください。(2年 有井)
慈恵の麻酔科は、とてもアットホームでとても働きやすい環境じゃないかな。当然、麻酔に関しては厳しく指導が受けられますよ。仕事から離れると、教授の勇姿がみられるかも・・・。(2年 神谷)
慈恵医大麻酔科は他学出身者に対しても広く門戸を開き、教育や収入面においても分け隔なく、今、もっとも勢いのある医局です。これからの日本の麻酔をリードすることは間違いありません。(2年 池田)
慈恵医大麻酔科は教授をはじめとした上級医にも接しやすく、和気藹々と活気に満ちた医局です。またレジデントの人数も多く、切磋琢磨しあえる仲間達との貴重な出会いが得られる場所でもあります。(2年 篠原)
私が慈恵医大の麻酔科を選んだ理由は、非常にバラエティーに富んだ手術が施行されており、ほぼ毎朝勉強会があり教育的な配慮がなされているところです。また、勤務形態もシフトがしっかり敷かれており、日常生活にあまり無理がないところです。(2年 高宮)
慈恵医大は手術症例が日本一の病院です。そこで様々な症例にあたり麻酔をかけることでいい経験になり、教育体制も整っています。(2年 国吉)
慈恵医大麻酔科は温かい雰囲気のとても良いところです。ぜひ皆さん一度遊びに来てください。(2年 高橋)
<レジデントの部屋 ご紹介>
◆ 問い合わせ
麻酔科レジデントとして採用された方は、すべて東京慈恵会医科大学麻酔科助手として採用されます。麻酔科内部の規定に従って、1年目から外勤にも出ます。見学、相談など随時受け付けていますので、興味のある方は、以下の方法でまずご連絡下さい。
担当
近藤 一郎 (医局長)
電話
03-3433-1111 (内線:4040)
Eメール
ichirok@jikei.ac.jp

















